吹奏楽で使用される楽器

 前項で述べたとおり、使用される楽器は3つの種類に分類されます。主に使用されるものをここで
分けてみたいと思います。

●木管楽器
 ピッコロフルートオーボエクラリネットファゴットサックス

●金管楽器
 トランペットコルネットホルントロンボーンユーフォニウムチューバ

●打楽器(パーカッション)
 ドラムティンパニーシロフォングロッケン、etc

 以上のような分類ができます。ただし、これですべてという訳ではありません。あくまで、一般的
なものだけを並べてみました。
 ちなみに、フルート、サックスは金属でできているのに、なぜ木管楽器なの?と思われますが、フ
ルートは昔、実際に木でできていたからです。また、サックスについては音質上、木管楽器に分類さ
れています。

 それでは、個々の楽器について紹介していきたいと思います。

木管楽器


ピッコロ

 吹奏楽の中では、もっとも高い音域を担当する楽器で、C管とD♭管がありますが
現在ではD♭管はほとんど使われません。ピッコロはフルートの一種で、フルートの
1オクターブ上の音を出します。おもに、フルートの旋律を強調する役割を持ってい
ます。

ピッコロイメージ


フルート

 ピッコロ同様、高音域を担当する楽器で、C管の楽器です。なお
G管のアルトフルートや、C管のバスフルートなどもありますが、
あまり一般的ではありません。12世紀に、東方よりヨーロッパに
入ってきたものを、19世紀にドイツのベームによって改良されて
現在の形になりました。

フルートイメージ

♪ここから先は、木管楽器の中でもリードを使った楽器達です。リードは息を吹き
込む部分に使われるもので、葦の茎で作られています。リードを使用する楽器には
二種類あり、シングル(一枚)リードのものと、ダブル(二枚)リードのものがあ
ります。これらの楽器は、リードが直接振動する事により音が出ます。



オーボエ

 ダブルリードの楽器で、C管です。17世紀に誕生した楽器で、現在の形になっ
たのは19世紀になってからです。

オーボエイメージ


クラリネット

 シングルリードの楽器で、B♭、A管などがあり、アルト、バス、コントラバスク
ラリネットなどもあります。ただしコントラバスクラリネットは、あまり見かける
ことはありません。クラリネットもオーボエと同じく17世紀に誕生し、19世紀に
なって現在の形になりました。吹奏楽では、主にオーケストラのバイオリンに相当
するパートを担当します。

クラリネットイメージ


ファゴット

 ダブルリードの楽器で、C管です。木管楽器の中では、低音の部類にな
ります。息が少なくてすむので、長い楽句の吹奏に適していて、重量感が
あり、表情豊かな音色を持っています。ちなみに「ファゴット」はイタリ
ア語で、英語では「バスーン」と言います。この楽器もまた、オーボエや
クラリネットと同時期に誕生し改良されたものです。

ファゴットイメージ


サキソフォン(サックス)

 シングルリードの楽器で、B♭、E♭管があります。この楽器は1840年にアドルフ=サック
スが発明したもので、当初は14種類ありました。現在は8種類が製造されていますが、そのな
かから、楽器の小さい順にソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種類が主に使われていま
す。ちなみに、サックスはシングルリードで、クラリネットと同じ仲間ですが、実際にはクラ
リネットとオーボエを混合して作られた楽器です。

バリトンサックスイメージ
テナーサックスイメージ
ソプラノサックスイメージ
アルトサックスイメージ
ソプラノサックス アルトサックス テナーサックス
バリトンサックス
※実際の大きさの対比とは異なります。